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思いもよらない世界へ

全日本大学駅伝で区間賞に輝く
川瀬 翔矢さん

 夢や目標に向かって、後悔しないように努力を一つひとつ積み重ねていくことで、「思いもよらない世界」に到達できる気がします。駅伝でいうと、練習や大会ももちろん大事なのですが、食事や睡眠など毎日の日常生活の積み重ねが、すごく記録に影響します。「努力のための努力」になってしまってはダメ。勝つために、何をすべきか。その過程が努力にすり替わるだけあって、「自分は頑張っているな」と、満足してしまっては、そこで終わってしまいます。スランプや怪我も成長の糧にしながら、やるべきことをコツコツとやってきて、最後は、歯を食いしばって、気持ちで走り抜く。その成果が現れてきているのだと思います。

皇學館大學のキャンパスで

 高校生の時に、動画で見たインターハイの試合。いつか自分も同じ舞台に立って全国で競い合いたいという気持ちが強かった。自分が選んだ地元で、今、少しずつその夢を実現できていることがすごくうれしいですよね。実は、大学進学の際に関東の大学から声をかけられて、そこに行こうという気持ちも少しはありました。でも、自分は地元をもっと盛り上げたい。僕が地元で頑張ることで、地方で頑張っている他の選手の励みになるのではと思ったのです。それに、素晴らしい監督のもと、夢に近づくために成長できる十分な環境があると判断し、地元の大学を選びました。

 東京オリンピックの選考に残ることが今最大の目標。次のパリオリンピックも視野に入れています。4月からは、地元を離れ県外の実業団チームへの加入が内定しています。しばらくは、大好きな名張を離れることになります、生半可な気持ちではなく「一世一代の勝負」と思って頑張ってきます。名張は、なぜだか心がすっと落ち着くところ。いつかは戻ってきたいなと思っています。

「広報なばり」2021年1月号掲載(2021年1月時点の情報です)


Profile

つつじが丘出身。皇學館大学4年生(当時)。ハーフマラソンの現役日本人大学生1位の記録を持つ。2020年11月の「全日本大学駅伝対校選手権大会」では2区を走って過去最多の17人抜きを果たし、区間賞に輝く。中学3年時に参加した「美し国市町対抗駅伝」の選考会をみた近畿大学工業高等専門学校の監督から誘いで、陸上競技を本格的に始めた。