冬に楽しめる名張の伝統野菜「タネ菜」
冬場の野菜として名張で作られてきた伝統野菜「タネ菜」。祖先が古事記にも登場するアブラナ科の葉物野菜です。特有の風味があり、シャキシャキとした歯ごたえが特徴です。
かつて名張市では広く栽培されていましたが、食文化の変化とともに徐々に忘れられつつありました。しかし、市内の熱心な農業者である福廣さんが地域の貴重な資源として自家採種し、植物残渣なども活用した有機農業による栽培を続け栽培面積を広げてきました。
無農薬で育てやすい野菜です
タネ菜生産者 福廣 博敏 さん
タネ菜は、日持ちがせず、流通が難しいのですが、名張の伝統野菜を絶えさせないため、大切に守り続けてきました。寒い時期に旬を迎えるため、無農薬で育てやすい。クセが無いので「野菜嫌いな子どもでも食べやすい」と好評です。
名張の伝統野菜を特産品に
名張市農林資源室 小笠原 一豊
名張の隠れた伝統野菜を探して、見つかったのがタネ菜でした。新たな生産者を募って、特産品にしていこうと模索中です。現在は、直売所で販売されたり、カフェで提供されたり。調理方法も提案しています。名張だけで採れる名張の野菜。ぜひ、食卓に並べてみてください。
「広報なばり」2023年1月号掲載