見出し画像

名張にとりつかれた男

東京から名張へ移住
福地 康弘 さん

 初めて名張を訪れたのは、仕事がきっかけ。全く知らない土地だし、2度訪れることはないかなって思っていたんです。

 だけど、上本町のサンロードを歩いた時、何か不思議な感覚になって、すごく懐かしいような空気を感じたんです。今までいろんな場所を訪れたけど、こんな感覚は名張が初めて。

 それ以来、用事が無くても、定期的に名張を訪れるように。地元の人たちと関わるうちに、どんどん知り合いが増えていって。「また名張に来てんの?」って声を掛けられるほど、東京から通い詰めていましたね。気がつけば名張にどっぷり!リモートワークや、住むところの調整ができた2年前に名張に移住し、東京との2拠点生活を始めました。

大学生など名張で出会った仲間とオリーブや野菜を育てている。
鹿の食害がある畑を「鹿食堂」と名付けるなど、とにかく何でも楽しむ姿が印象的

 名張が江戸川乱歩の生誕地であることを知ったのはこっちに来てから。だんだん乱歩のことを知りたくなってきて、詳しい人に話を聞いたり、ゆかりの地である鳥羽市の江戸川乱歩館や、東京豊島区にある旧江戸川乱歩邸を管理する立教大学の先生を訪れたり。乱歩がきっかけで市外にもつながりがたくさんできました。

名張市街地にある江戸川乱歩生誕地碑で

 それに、せっかくだから生誕地である名張を知ってもらいたいと思い、地域の人と一緒にイベントなどの開催も。昨年10月21日には、やなせ宿で乱歩の誕生会を開いたんですよ。子どもたちが童謡を歌ったり、まち歩きをしたり。埼玉から参加した人もいて、今でも乱歩が愛されているんだなって実感しましたね。

 2024年は江戸川乱歩生誕130年。市民の皆さんとまちを盛り上げるイベントができたらいいなって思っています。

「広報なばり」2024年1月号掲載


PROFILE

令和3年に名張へ移住し、東京と2拠点生活を送っている。「能を考える会」や地域おこしの会合にも参加。最近では、名張で知り合った人から畑を借りてオリーブを育てている。人とのつながりを大切にしながら、名張での生活を満喫中

観阿弥創座の地では「能」に触れる機会もある。
名張に来て、プロから能を学び始め、2023年の秋に初舞台を踏んだ。


この記事が参加している募集

ふるさとを語ろう

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!