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人生再スタート!自分らしい芽を出していきたい

 じゃがいもには、芽が出にくいけれど、保存がきく品種があります。「自分の芽はいつ出るんだろう」と悩んだこともありますが、このじゃがいものように、私もいずれ自分らしい才能が花開くんじゃないかなと。大切なのは「自分には芽を出す力がある」と信じて前を向くことだと思うんです。

 実は、大阪の会社で働いていたころ、自信がなく、自分のこともあまり好きではありませんでした。やりがいはあったのですが、他人を意識し、気を遣い過ぎていたのかもしれません。

 転機は、野菜や果物など食材の栄養素を生かす「ローフード」に偶然出会えたこと。自分を形作っている「食」に目を向けていくことで、自分の心身について深く考え、自分のことを大切にできるようになっていきました。

ローフード「Raw Food」とは、「熱を通していない、生の食べ物」という意味。食材のあるがままの栄養素を余すところなく摂取できるという面から、健康に良いとして注目されています。
自宅でローフード教室を始めた土手川さん
生徒さんの心身が元気になっていくのがうれしかったといいます

 これを機に自分を変えたいと、会社を退職。自宅でローフード教室を開きました。自ら切り拓いた道で、生徒さんにも喜んでいただいているうちに、どんどん自信が湧き、「社会に貢献したい」と思うように。そんな矢先、地域おこし協力隊の募集を知ったのです。

2024年3月に、名張市の地域おこし協力隊「有機農業チャレンジ隊員」に着任

【伊賀タウン情報YOU】有機農業で地域おこし 協力隊の土手川さんと原田さんが抱負 

https://www.iga-younet.co.jp/2024/04/16/90049/

 今は、さつまいもや人参、ケールなどの栽培手順を教わっていて、除草剤を使わず一本一本草を抜く大変さも実感しています。栽培技術を身に付けながら、手間暇かけてつくる有機野菜の魅力をS N Sのほか、食育や料理教室などを通じて発信し、「食」の大切さを多くの人に伝えていきたいですね。

名張市赤目町の「む~む~まるしぇ」で研修を受けている
1本1本丁寧に雑草を抜いていく。実に根気のいる作業
収穫の喜びは格別。手間暇かけてつくる野菜のよさを伝えていきたいと土手川さん
草刈り機などの機械の使い方も学んでいる
めっちゃいい笑顔!

PROFILE

どてがわ・ちゆき ● 大阪出身。1児の母。民間企業で9年間勤める。その間、「食」に関心を持つようになり、今年3月に、地域おこし協力隊「有機農業チャレンジ隊員」として着任。名張へ移住し、赤目町柏原の農園で有機農業の研修に励んでいる。

Instagram https://www.instagram.com/chiyuki_nabari_okoshi/