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フランス育ちのローカルヒーロー

ローカルヒーロー「イガジャー」として活躍
ジェラーダン・シモン さん

 生まれ育ったフランスでは日本の文化がすごく人気。小さいころから、日本の文化に触れる機会も多く、5歳のころは柔道も習っていました。一番夢中になったのは戦隊ヒーロー。フランスでも、日本の戦隊ヒーロー番組がテレビで放映されていました。大人になり、メンバーが80人以上もいる戦隊ヒーローファンのグループを作ったりもしました。

 日本への移住後、ローカルヒーローのイベントを見る機会がありました。自分にもできるのではと思って作ったのが、忍びの勇者「イガジャー」のスーツでした。イベントで、私がヘルメットを取ると、顔を見てみんな驚くんですよ。まさか、外国人が演じているとは思ってもいませんからね。

忍びの勇者「イガジャー」。子どもたちにも大人気だ

 コロナでイベントが中止になる中、子ども向けの感染対策のポスターを作成。イラストは、フランスにいる友達の漫画家に描いてもらいました。多文化共生センターなどに配布して、コロナに負けず、一緒に乗り越えようと訴えかけています。

子どもに分かりやすく、かわいらしいイラストを使用した新型コロナ感染対策ポスター

 また、忍者スポーツ「手裏輪」の普及にも力を入れています。「手裏輪」は、輪投げの要領で的棒を狙うスポーツ。イガジャーがイメージキャラクターなんです。2021年11月には市内の全小学校に「手裏輪」の用具セットを寄贈しました。簡単そうで、意外と難しい。そこが「手裏輪」のおもしろいところ。名張市民センターにも置いてあるので、皆さんもぜひ体験してみてください。

子どもたちに「手裏輪」を教えるイガジャー

 2022年には、パリで開催されるジャパンエキスポに参加することになっています。ジャパンエキスポは、日本文化の祭典で、日本でも取り上げられるくらいフランスでは大規模で有名です。こんなビッグなイベントに参加できるなんて、今からすごくワクワクしています。名張の魅力をフランスで発信する橋渡しをしたいですね。

 息子たちは「パパかっこいい」と言って、自分のお父さんがヒーローをしていることを喜んでくれています。自分の好きなことをやっていて、みんなが楽しんで、喜んでくれる姿を見るとすごく幸せ。いつか、仲間を集めて、戦隊ヒーローショーをすることが私の夢です。

「広報なばり」2022年1月号掲載


PROFILE

結婚を機にフランスから日本へ移住。子どもが生まれた2007年に妻の出身地である名張へ。普段は介護施設で働く。休日は忍びの勇者「イガジャー」に変身し、伊賀地域のPR活動や、「手裏輪研究会」の人たちと「手裏輪」の普及活動を行っている。3児の父。百合が丘在住


「広報なばり」2022年1月号掲載


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